将棋の高校生棋士、藤井聡太七段(17)が24日、大阪市福島区の関西将棋会館で指された第61期王位戦(新聞三社連合主催)の挑戦者決定リーグ(通称・王位リーグ)白組の対局で、稲葉陽(あきら)八段(31)に129手で勝ち、リーグ成績を3勝0敗とした。リーグは残り2局。菅井竜也(たつや)八段(27)、阿部健治郎七段(31)に連勝すれば白組優勝が決まり、紅組優勝者との挑戦者決定戦に進む。
日本将棋連盟によると、藤井七段の2019年度の成績は52勝12敗(非公開の対局を含む)となり、年度内の残り1局に敗れても勝率8割となるため、17、18年度に続いて19年度の勝率8割以上が確定した。3年度連続の年度勝率8割以上達成は、「将棋大賞」という表彰制度が始まって記録が整備された1973年度以降では初めて。羽生善治(はぶ・よしはる)九段(49)が1987年度と88年度に達成した2年度連続8割以上という記録を更新した。藤井七段は「そのことは全く意識はしてなかったですけど、今年度も一局一局に全力を尽くしてきた結果、そういう結果を残せたことは良かったかな、と思います」と話した。
本局は午前10時に始まり、午後7時36分に終局した。勝った藤井七段は「(リーグ3連勝で首位での折り返しになったが)残り2局も最善を尽くして指したい」と話した。敗れた稲葉八段は「ある程度、研究どおりで、ある程度、有利に進んだかなと思うんですけど、時間が無い中で、藤井七段に勝負手を連発されて、(自分が)長考する場面が多かった。最後、▲6一飛という手への対応を間違ってしまった」と話した。
藤井七段の次の対局は31日。第91期ヒューリック杯棋聖戦(産経新聞社主催)決勝トーナメントの準々決勝で菅井八段と対戦する。
1分将棋に入り、藤井聡太七段は「厳しいかな、と思って」と振り返りました。両対局者への一問一答も紹介します。
王位戦は将棋界に八つあるタイ…
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル